2016年に「カジノ法案」が可決されてもう4年が経ちました。
しかしカジノ法案と言っても具体的にどういったものなのか理解できていますか!?
「賭博を解禁する法律でしょ?」
これを見ているあなたもこういったイメージを持っているかもしれません。
しかし実際にカジノ法案を理解していくとカジノだけではなく様々なものが関係している事がわかります!
ここではニュースでよく見る「カジノ法案」についてわかりやすく解説し、これからどうすればカジノをうまく扱えるかを筆者なりに考えてみました。
この記事を読めば、ニュースを見てても理解できていなかった部分が理解できるようになるはずです!
カジノ法案とは?
実はカジノ法案という法案は厳密にはありません!
「IR法案」という法律の中には、カジノ建設に関する内容が含まれています。
IR法案の中でカジノ建設の内容に注目が集まってることから「カジノ法案」呼ばれているのです!
法案にはカジノ解禁という新しい改革が含まれているので「カジノがメイン」と勘違いしやすいのですが、正式にはカジノ建設を含むIR(統合型リゾート)に関しての法律になるので注意しましょう!
これから多数の法案や条例などが可決されると見込まれるので、混合しないためにも「IR法案」についてしっかりと理解していきましょう!
そもそもIRとは?
IR = 統合型リゾートを指し、ホテルや商業施設、レストランなどのMICE(マイス)施設とカジノが合わさったリゾート施設のことを言います。
様々な施設を1ヶ所に集め、インバウンドなどを対象に経済の活性化を促すのが狙いで建設されます!
海外にも多数の事例があり、ラスベガスやマカオ、韓国など全世界で数え切れないほどのIR(統合型リゾート)が存在するんです。
これから日本が参入するIRですが、経済活動に有効と言われるなどのメリットがある一方で治安の問題などのデメリットがあるので非常に慎重に審議されているわけです。
IR法案の内容
IR法案は現状、主に2種類の法をまとめて呼称されています。
- 「IR推進法」
- 「IR整備法」
この2つは可決された順番と内容が違い、それぞれ法的に指している部分が違うので注意してください。
IR推進法(2016)
「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」
上記画像の通りこれは主にこれからカジノ含むIRを作るにあたってどう言った方向性で進めていくかをざっくり示した法案になります。
ここではまだカジノのような賭博は解禁になっておらず、次の整備法に移るための決め事と言ったざっくりとした感じです。
主な内容は
- 統合型リゾート建設のプログラム
- カジノ管理委員会の発足の意思確認
IR整備法(2016)
「特定複合観光施設区域整備法」
こちらで推進法からのざっくりとした内容やその他懸念事項に関しての対処などを決めました。
ここでようやくカジノのような賭博が法的に建設可能となります。
主な内容は
- 7年間で国内3ヶ所まで可能
- カジノ収益の30%を国に治める
- 日本人対象に入場料¥6,000の制定
- 日本人対象に入場回数3回/週の制定
- 日本人対象にマイナンバーでの本人確認
- カジノ設置範囲はIR施設の3%
カジノ法案と呼ばれているものは、 IR法案という統合型リゾートを建設するための法案でその中にカジノが入ってる
カジノ整備の仕組み
カジノの運営は主に民間の事業者が中心になって行っていきます。
そこに自治体の協力があって初めて国にカジノ運営の申請ができるようになるのです!
つまりその土地でIRを建設するには自治体と民間事業者が同時に名乗りを上げる必要があり、それぞれ汚職対策や運営指針などを明確にする必要性があります。
カジノを運営する上でのノウハウや事業資金、地元民の賛同を得るには非常に労力を要し初のカジノ解禁で収益の試算ができないので、建設開始までにかなりの日数がかかると見込まれています。
カジノ解禁のメリット
カジノ解禁には日本を立て直せるなどの非常に大きなメリットがあり、主にこれらを狙って運営せれる事になります。
経済活性化
インバウンドに向けた施設にすることで、訪日客の消費活動が盛んになり周辺地域の経済活動が活性化されます。
企業もターゲットの幅が広くなり、事業の新たなターゲットや方向性が見えてきます。
文化の違う人々の来日によって新たな財政ポイントの発掘にも繋がります。
雇用の創出
カジノ1ヶ所につき1万人の雇用が生まれると言われています。
まだまだ低賃金と非正規率が下がらない日本にとって、雇用の創出は社会的かつ税収的にもメリットがあります。
観光業の活性化
国内外問わずアプローチのできる観光業は日本の大事な収入源です。
日本の魅力に触れてもらうためにはまず訪日してもらう必要があり、それの間口としてオリンピックやカジノ建設が非常に有効的だと考えられています。
むしろ観光の拠点としてIRを利用してもらう事が理想的な流れとなります。
カジノ解禁のデメリット
カジノ解禁という国民にとって非日常的なイベントによって、様々なデメリットが懸念されているのもまた事実です。
これから紹介するのは実際に海外の事例を参考にしたもので、これから日本で起こりうる問題の予想としては非常に信憑性があります。
マネーロンダリング
世界的に現金受け入れの数少ない例であるカジノは、マネーロンダリングの標的になってしまいます。
裏取引されたブラックマネーを一旦預けてしまうとカジノの持ち物に変換されます。
そして次にそのお金を現金化する時はカジノで勝ったお金に変わってしまうので、犯罪者の足がつきにくくなります。
こう言った資金洗浄の手口は昔から行われており、1度チップにしてしまうと出所が特定できなくなることから反社会勢力、詐欺グループ、マフィアなどがこぞって利用します。
反社会勢力介入などの治安の悪化
カジノといえばお金と欲望が集まる場所ですが、楽しい所や人が集まる場所は一転して反社会勢力のビジネスチャンスでもあります。
カジノ運営者や周辺地域、カジノ利用者など利権が絡む場所は反社会勢力が介入しようとし、周辺地域は売春や窃盗、組織同士の抗争など様々な問題が懸念されています。
ギャンブル依存者の増加
近年問題視されている社会問題の1つとして取り立たされているのがこのギャンブル依存者の問題。
雇用率の現象や非正規の増加などの不安定な社会に伴いパチンコや競馬などのギャンブルに依存してします方が増えています。
そこにカジノが解禁となると合法的に高額なギャンブルができる場となるので、依存者数の増加に繋がる事が懸念されているのです!
どう対処していくべきか
おそらく日本でカジノは建設されるでしょう。
景気回復や雇用の創出と言ったメリットと同じくらいのデメリットが懸念されるのもまた事実。
そこでどうやってカジノを運営していけば日本にとって良いように働き、カジノ建設の利点を活かせるのかをここで考えてみました。
従事者や近隣施設の身元を徹底的に管理
内通者がいると悪事を働くものとしてはとてもやりやすくなるものです。
それに加えて内通者になる人間はお金や利権を餌に加担させられてしまうケースがほとんど。
そこで従事者を徹底的に把握する事で加担した場合のリスクを大きくし犯罪に走ることを抑止するというものです。
スタッフによる声かけを最優先
ギャンブル依存は、実際に陥るまで事前に判断する事ができません。
そこで容姿や身分情報を元に賭け方を判断するというもので、熱くなりすぎている場合は1声かける事で冷静にさせギャンブル依存に陥る前に引き止めます。
声かけ運動などの防犯対策の前例から、施設全体で徹底することで非常に効果のある行為だと思われます。
スタッフに付与する権限の拡大
こちらは飲食店の傾向で、アルバイトスタッフが客に強く言えない環境だと客層が悪くなりトラブルが起きやすくなるというデータがあります。
つまりつけ上がったり、スタッフを下に見ることで客側が立場を勘違いしてしまうのです。
そこでスタッフに出入り禁止の判断や注意のハードルを下げさせることにより、利用客にある警戒心が生まれ客層悪化を抑止するという事です。
賄賂、買収などの厳罰化
これは治安悪化に加担してしまった場合に厳罰化するというもの。
罪の意識を植え付けることで自制心を持たせ突発的な行動を取らせなくします。
それに加えて管理側もそういった買収などの事案を、組織ぐるみでバックアップできる体勢をとっていれば報復をも恐れず業務を遂行する事ができます。
まとめ
ここまでいわゆるカジノ法案(IR法案)について解説してきましたがいかがでしたでしょうか!?
実際に細かくみていくとIR法案がどう言ったものかを理解できたと思います。
- カジノ法案と一括りにせずIRとは何かを理解する
- メリットとデメリットが存在する
- 日本国民には厳重な規制がかかる
- 着工開始までには非常に時間がかかる
- 反社会勢力が関わってくることを頭に入れておく
これらを把握しおておく事で、この先カジノが建設されても自分なりに考えて行動する事ができると思います!
メリットデメリットを意識して、トラブルに巻き込まれない素敵なギャンブルライフを楽しんでください!